はじめの一歩―The fighting! (36) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (2361巻))
フェザー級日本チャンピオン幕之内一歩(まくのうちいっぽ)の
ライバル宮田一郎。

一歩がボクシングを始めた頃は一緒のジムにいた2人だが、
一歩とリング上で闘うため、宮田はそのジムを後にして別のジムに移る。

新人王戦で、宮田は途中敗退、一歩は全国でトップとなり、一歩に大きく溝を
開けられた宮田は、その溝を埋めるため海外武者修行に突入する。

そして、その海外修行の締めくくりとして、
宮田は、東洋太平洋チャンピオン アーニー・グレゴリーに挑戦する。



しかし、アーニーには宮田得意のカウンターが効かず、どんどん体力を消耗。

もはや、風前の灯の宮田は、次のラウンドで玉砕を覚悟する。



そんな状態の宮田のセコンドについているのは元ボクサーの宮田の父親。

父親は、かつて若かりし頃、天才ボクサーとして将来を有望視されていたが、
現役時代にこの東洋太平洋タイトルマッチでラッキーパンチをもらい敗退。
これがきっかけで現役を去ったという苦い経験を持つ。



しかし、その父が、駄目元、玉砕覚悟の息子に言ったのは次の言葉だった。

ボクシングにラッキーパンチはない!!
 結果的に偶然当たったパンチにせよ それは練習で何百何千と振った拳だ。


 その拳は生きているのだ
 試合を投げて適当に振ったパンチなど決して当たらん
 当たったとしても死んだ拳では人は倒せん



 現役のときラッキーパンチに泣かされ嘆いた時もある
 しかしそれは間違いだった
 選手を育てる立場になってようやく気づいたよ



 ある者は名誉のため ある者は金のため
 様々な理由のために辛い練習を耐えぬく

 何千何万とサンドバッグを叩き 思いのたけ全てを両の拳にこめる



 最期の最期まであきらめない
 そういう生きた拳こそが奇跡を生むのだ!!」



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「ボクシングにラッキーパンチはない!!
 結果的に偶然当たったパンチにせよ それは練習で何百何千と振った拳だ。」


前回の「あきらめねぇド根性」という話と似たようなセリフですが、
敢えてこのセリフの最初の方に焦点を当てたのは、この部分が、
「努力や根性」と「運」の関係を実に見事に表現しているからです。



世の中の成功者を見回すと、
信じられない奇跡の幸運に恵まれたような人もいます。



多くの人はそんなラッキーな人をみて

「自分も何かうまい話が転がり込んでこないものか?」

と、ついつい切望してしまいます。

ひどい人になると、それを妬ましく思う人さえいるでしょう。



そして、目の前の地味な努力を忘れて、
そんな奇跡の幸運を探すという不毛な努力をする人がいます。

もしくは、「どうせオレにはそんな運はないから・・・」と
努力を放棄します。


これを後押ししてしまうのは、よく成功者が口にする

「私は単に運がよかっただけなんですよ。」

という言葉。


大物になるほど、結構な確率でこういった言葉を口にします。



しかし、この言葉は、

下積み時代に何度も失敗を重ね、苦しみもがいてつかんだ成功を通して、
実は自分が「生かされている存在」であることを悟った証拠であり、

そして、その気づきによって溢れ出る
世の中への深い感謝を表しているのであって、

決してラッキーパンチを喜ぶ言葉ではないのです。



そう、先ほどの宮田一郎の父親のセリフを借りるのならば、
『結果的に偶然当っただけ』に過ぎない。



あくまで、必然の運なのです。



ですから、あなたは人の幸運を横目で見て、
焦る必要などありません。

安心してじっくり地味な努力やりましょうね♪


たとえ今、その努力がすぐには報われなかったとしても、
正しい努力は、いつかあなたに必然の幸運をもたらすでしょう。



「ボクシングにラッキーパンチはない!!
 結果的に偶然当たったパンチにせよ それは練習で何百何千と振った拳だ。」

 by宮田一郎の父


以上、「はじめの一歩」より
今日のビジネスエッセンスをお届けしました。