ふと思ったのですが、経営者と社員の関係は、「賃貸マンションオーナー」と「賃貸に住む人」に似ているなと思いました。

ついつい同じビジネスを実践する人間として同じに考えてしまいがちですが、そもそも性質そのものが違うと考えると納得できることが多いです。

例えば、よく会社がやばくなっている時に経営者が必死で社員に檄を飛ばしたりしますが、社員はちっとも動いてくれない・・・なんて話ありますね。

これ、前述の例でたとえると、マンションのオーナーが「借り手が少なくなって運営がやばいので出て行くな!」と吼えたところで、賃貸してる方からすれば意味不明です。だって、そのビルが潰れたら他のビルに移ればいいだけですもん。

同じように、社員はその会社がやばくなったら転職すればいいわけで、その権利を剥奪することは誰にも出来ません。

経営者はついつい、「今までの恩を忘れやがって!」と考えがちですが、上記のように考えると、むしろそのように社員が振舞うのは当たり前のことなので怒りも多少おさまるかもしれませんね。いや、むしろ社員が会社に残って働いてくれていることは、それ自体が感謝すべきことなのかもしれません。


逆に、社員側の視点でいくと、不況時は特に「安月給で働かせて、自分は高給取りやがって・・」とか嘆く人も多いかもしれませんが、これもまた上記のたとえでいうなら、マンションオーナーはリスクを負ってビルを貸してるわけですから、みなさんから賃貸料をもらって、その分報酬も大きいのは当たり前だと思いませんか? つまり社長は会社(=ビル)を建てただけで、なにもしてなくても本来感謝される対象なんじゃないかと思います。

だって、もし賃貸マンションがなかったら、ほとんどの人は生活できませんから。特に20代なんて無理ですよね。社長は社長であるだけですばらしい社会貢献をしているわけです。色々言いたいことはあるでしょうが、文句を言う前に、少し感謝してみてもバチはあたらないかもしれませんよ。

・・・とまあ、本来持ちつ持たれつで互いに感謝しあう関係なはずの両者が、いがみ合ってしまっているケースが多いのは悲しいものですね。もっと相手の立場になることをみんなでやれれば、状況はかわらずとも、少なくとも笑顔の総量は増えるかもしれません。

あ、そういえば夫婦も似てますね。この関係性・・・。

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