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海外で「褒める」事の効果を大々的に調査した結果、「褒める」と「叱る」の割合が5:1までは人のモチベーションは上がり続けるということが分かりました。社員を指導する(あるいは子供を教育する)場合、1回叱りたければ5回以上褒めるのとセットにするのが最も効果的にヤル気にさせるという話です。実際、いろんな会社に対して「お互いの素晴らしいところを共有するワークショップ」などを定期的にやると社員や社長のモチベーションが高くなっていくのをよく目にします。

しかし実際に多くの会社(あるいは家庭)を見渡すと「叱る」の方が圧倒的に多く、「褒める」と「叱る」の割合が1:1になっていたらかなり優秀な方というのが実態だと思います。私は、このような状況を作り出している要因は主に2つあるなと思っています。

1つ目は「指導者側(社長や親)が圧倒的にレベルが高い」ということです。実はあまりに差があると褒める事を阻害します。なぜならLV100の人にとってLV1の人がLV2への成長を遂げたとしても、まだまだ全然だめな状態でしかなく、自分のLVに到達するまで常に「叱る」が多くなってしまうからです。このような時、指導者側は「褒める」事は甘やかす事にしかならないと思いがちです。

2つ目は、「自分もそうやって育てられたから」という点です。職人の世界などがイメージしやすいかもしれませんが、部下の成長を願うからこそ厳しく指導し、褒める事を極力控えるというモデルがあまりに強く信じられているため、多くの人がそれを無自覚にやってしまっています。結果、「自分も一切褒められず育てられたのだから、部下(子供)にも当然そうするのが当たり前。」というカタチを代々継続してしまっています。

どちらにしても今まで我々が大事にしてきた常識とは逆の話であるため、多くの人にとって受け入れがたいのがこの「褒める」についての調査結果です。しかし、それでもこの「褒める」が、モチベーションを効果的に高める要因であるというのは事実だと思います。この事実がもっと広く受け入れられることが、人が楽しく幸せに働くことにつながっていると思います。
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