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多くの方があまりこの知識を持っていませんが
本当は経営者として最低限の組織づくり知識・技術なので。


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さて、本題です。

以下は先日、読者の方から寄せられたご相談です。


ー(ここから)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

都内で10名程度の会社を経営しています。

社内で会議をやるのですが、
社員側から全く発言がありません。

何か聞いても「特にありません。」か、
黙ってしまうような状況です。

もっと積極的に発言したり、
改善などを考えてもらうには、
どうしたらいいのでしょうか?

ー(ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


組織コンサルをやっていても、
よく見かけるご相談なので、
誌面で取り上げてみることにしました。


社員に考えさせて発言させるためには
いくつかのポイントがあります。
それを踏まえれば、実はそんなに
難しいことではありません。


実際、私たちが会議をファシリテーション
させていただくと、それまではご相談のような

「社長以外みんな沈黙」

という状況であったにもかかわらず、

するすると話し始めて、最後はほとんど
手放しで活発な意見が飛び交う場面を
見ることは少なくありません。



もちろん、ファシリテーションには、
いろいろと高度な技術も存在はしますが、
とはいえ誰でもできる基本を覚えるだけでも、
会議の活発性は全然違ってきます。


今日はなるべく多くの方が実践しやすいよう、
より簡単で具体的な会議ノウハウについて
お話ししていきたいと思います。


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■ポイント1 紙に書かせる
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最も実践しやすく効果的な方法からご紹介すると、
それはいきなり意見を求めるのではなく、
まずは5分程度時間をとって

「紙に書かせる」

というものです。


日常的に人前で話す事が多い経営者とちがって、
社員にとっては人前で、しかも社長などの前で話すこと
というのは、恐ろしいほどプレッシャーがかかる行為です。


このプレッシャーの影響で、実は頭のなかで
少し意見を持っている社員がいたとしても、
フリーズしてしまい


「特にありません」


となることが多いのです。



また、頭の回転も経営者やマネージャクラスほど
早くはありません。


にもかかわらず口頭で意見を求められる
というのは、ノータイムで文章を組み立てて
発言せねばならず、慣れている人ならいざしらず、
まだ会議に慣れていない社員にとっては非常に
高難度な行為なのです。


ところが一旦「紙に書かせる」とどうでしょう?


まず、それぞれで紙に書きますからいきなり話すより、
はるかにプレッシャーがかかりません。これは、


(1)意見を出す


というのと、


(2)その意見を共有する


というのを分離してしまうからです。

プレッシャーがかかるのは(2)の方だけなので、
(1)のみであれば、ほとんどそれを感じることなく
進めることができてしまうのです。



また、いきなり意見を求められる状態と違って、
ノータイムではなく、個人でじっくり考える
時間があります。

この時間があれば慣れていない社員でも
自分なりに意見を組み立てることができて
しまいます。


さらに(1)と(2)を分離することによって、
(2)のプレッシャーも格段に減ります。


(1)の時点で落ち着いて文章を書いて
ありますから、社員はただ書いてあることを
落ち着いて読みさえすればいいのです。


いきなり意見を聞かれると真っ白になる人
でも、目の前にすでに書いてある自分の意見を
読むだけならできるというのは、なんとなく
イメージしやすいのではないでしょうか。


このように、ただ単にまずは


「紙に書かせる」


という行為を会議に盛り込むだけでも、
意見の出やすさは格段に上がります。


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■ポイント2 疑問形でテーマを設定する
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設定するテーマによっても
意見の出やすさは変わります。


「業務改善について」


というような広いテーマですと、
ある程度日頃からよく考えている社員でなければ
意見は出しづらいかもしれません。



おすすめなのは、もう少し
具体的なテーマを疑問形にして、
考えてもらう方法です。例えば、


「どうやって窓口業務を
 もっと効率的にやるか?」


という具合です。


この疑問形というのがとても重要で、
人間の頭は質問されると回転するように
できているので、自然と思考力が高まり、
意見を出しやすくなります。



また、より意見を出しやすくするためには
オープンクエスチョンになっているかを
チェックしてください。



オープンクエスチョンというのは
YES/NOなどの選択肢では答えられない
質問のことです。


逆のことを意味する言葉としては
クローズドクエスチョンというものが
ありますが、こちらはYES/NOなどの
選択肢で答えることが可能な質問です。



例を挙げますと、


「このビジョンをどう思うか?」


が、オープンクエスチョン、


「このビジョンは共感できるか?」
「AとBだとどっちのビジョンがいいか?」


が、クローズドクエスチョンです。



クローズドクエスチョンですと、
選択肢で答えられてしまうため、
下手をするとそれだけで意見が終わる
可能性がありますが、


オープンクエスチョンの場合は、
あらゆる角度から意見が出せてしまうため、
議論が活発になりやすい特徴があります。


ちなみにこの手法は、会議だけでなく
個別に社員をコーチングして育成するような
場合にも有効です。



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■ポイント3 議論するテーマも社員に考えさせてみる
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たとえば、社長が

「もっと業務効率化をしなければ!」

と思っていたとしても、

社員がそう思っていなければ、
意見は出にくくなります。


人間は自分の関心のあるテーマでなければ
基本的には頭が回転しません。


また、


「いや、そもそも人手不足の問題
 の方が先でしょ?」


などと思っている場合も
やはり意見が出なくなります。


分かりやすく書くと、
こんな心の声が隠れています。


社長
「どうやったら業務がもっと効率化するんだ!?
 考えろ!」



社員
「うーん、そうですねぇ。。

(っていうか、その前に人手不足がそもそも
問題なんだけどなー。。それ解決しないで
そんなこと話すことに意味ないんだけどなー。
言えないけど。。)」



という具合ですね。

こういう感じですとその後に社員からまとも
な意見が出ることはなく、やればやるほど
すれ違いが大きくなりますます会議を嫌がる
ようになります。



このような場合に有効なのは、


「そもそも議論するテーマを
 社員に設定させてみる」


という方法です。


やり方としては、先に挙げた2つの
ポイントも併用しますが、



「会議で話し合った方が良さそうな、
 今最も気になってるテーマを主観でいいので
 疑問形で書き出してほしい」


という説明をして、
実際に参加する社員に書いてもらいます。



この方法をとりますと、
もちろん社員の個人差はありますが、
そもそも自分でテーマを出していますので
全く関心がないテーマにはなりませんし、


「自分でテーマを出した以上、
 意見も出さなきゃな。。」


という意識が働くため、
社長や上司が勝手に決めたテーマよりは
格段に会議が活性化しやすくなります。


ただ、この方法ですと、
社長自身が話して欲しいテーマが
なかなか出てこない場合があります。



その場合、焦って自分が話して欲しい
テーマに誘導しようとするのは、
あまりおすすめしません。



そうではなくて、まずは一旦、

「社員の思考力向上と意見が出やすい
 場づくり・文化づくりをするんだ!」


と割り切って、テーマへの
コントロールは手放すのが
良いかと思います。


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まとめ
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以上、会議で社員から意見が出やすくなる
ポイントを3つご紹介しましたが、
これらのポイントをまとめた場合の
会議フレームを最後にご紹介しておきます。



このような流れです。
今回は1時間コースで考えてみました。


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(1)会議で話し合った方が良さそうな、
   今最も気になってるテーマを社員に
   疑問形で書き出してもらう(5分)
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(2)出てきたテーマを社員で話し合って、
   今日どれを話すかを選択してもらう(5分)
    ※なるべく社長は口を出さない。
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(3)選択したテーマについての意見を
   個々人で紙に書き出す。(10分)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(4)紙に書き出した意見をみんなで共有する。

   そのまま話し合いが出来そうなら、
   追加で意見を言い合う。(40分)
    ※いまいち出なくなってきたら
     また一旦時間をとって紙に書いてもOK。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


いかがでしょうか?


もし、社員の思考力や意見の少なさに
お悩みの方はぜひ一度お試しください。


また、今回のように読者からの
ご相談も喜んでお受けしています。


何か他にお困りのことがあれば
いつでも気軽にこのメールに
ご返信くださいね(^ ^)



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